{ 女性のからだとごはん }2019.07.08

あなたは大丈夫?妊娠に向けての準備 | コラム:日比野 真里奈

こんにちは、管理栄養士の日比野真里奈です。

妊娠する可能性のある年齢の女性に低栄養(痩せ)が多い事を知っていますか?痩せ志向や仕事で多忙な女性が増え、
驚く事に戦後間もない食料難の時期よりも摂取カロリーが低いとされています。

1日じっとしているだけでも、人間は食べ物からのエネルギーが必要です。
基礎代謝量と言いますが、20~40代の女性では1日に約1200キロカロリー必要で、
コンビニのおにぎりに例えると6~7個分に相当します。
歩く、働く、家事をするといった身体活動量を加味すると、1日に約2000キロカロリーが必要になります。
妊娠を望む女性の低栄養が深刻化すれば、卵子や赤ちゃんが育つ為の子宮の環境も悪くなる恐れがあるのです。


妊娠前のお母さんの栄養状態が赤ちゃんの体質を決める?


妊娠を望む女性が低栄養(痩せ)のまま妊娠すると、お腹の赤ちゃんが飢餓体質になり、
将来生活習慣病や心疾患になりやすいというデータもあります。
日本の赤ちゃんの出生体重はここ20年で約200g減少し、現在10人に1人が低出生体重児と言われています。2500gを切る低出生体重児には、将来のリスクが潜んでいるのです。

妊活期から女性が自分の身体を知り、ケアする事は家族にとっても大きなメリットがあります。

BMIとは?


痩せを防ぐ為に、自分のBMIをきちんと知っておきましょう。
BMIとは、身長からみた体重の割合を示す「体格指数」で、世界で最も使用されています。

体重(kg)÷(身長m)2で求める事ができます。

妊娠を望む女性は18.5以上を目指しましょう。妊娠しやすく、病気になりにくい数値は22ですので、22に近い事が理想です。また、25以上になると肥満に該当します。太りすぎも妊娠・出産時のリスクになります。

(計算例)
身長160㎝、体重58㎏の場合
58÷1.6の二乗=22.6なので、標準と言えますね。

妊娠中に太るのが嫌、産後に早くスリムになりたいなど、体重が増える事を拒むのではなく、妊活のその先には「赤ちゃんの健やかな成長」が待っている事をお忘れなく。


まず、今日はちゃんと食事をとった?と振り返り、忙しくて欠食は当たり前!の環境を変えていきませんか?


これを食べれば妊娠する、といった魔法の食べ物は残念ながらありません。
しかし、「食べない妊活」よりも「食べる妊活」をする事で、日々の食事の積み重ねが妊娠に近づく事はあります。

食べないよりも、おいしく、楽しく食べる方が心にも身体にも良いですね。
次回からは、具体的な栄養の取り方について示していきたいと思います。

管理栄養士
日比野真里奈

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