{ 台所からの手紙 }2014.08.28

Vol.036 これ、ごみ?

ふたりはお豆が食卓にあがると、真っ先に食べるね。
大豆の塩ゆでも好きだし、
煮物に乗せる絹さやも好評。
山盛りの枝付き枝豆なんて、
ほんとうに盛り上がるのが、ハハもうれしい。
お豆は栄養たっぷりだよ。

夏でごはんを作るのが遅くなっちゃったときは、
まず枝豆から出すときがけっこうある。
ちょっとお豆食べて待っててねー、って。

枝豆を食べるのは、
赤ちゃんをちょっと卒業したくらいの頃には
少しコツがいるよね。こんなことにもふたりの性格がでていて
おもしろかったんだよ。
珠季は上手にできるまで「ハハやってー」で、
維吹は「じぶんできゆかや!(自分でできるから!)」。
たくさん食べたから、もうふたりとも、
とっても上手にできるけどね。

さて、でも、困ってるのはスナックえんどう。
枝豆に親しんだ維吹には、どうもさやの部分が
食べられないものって思えるんだよね。
「これ、ごみ?ぽい?(ぽいする?)」
ううん、これは食べられるよ。ほら。って見せても、
「ちがう!ぽいなの!」
って、ちょうどイヤイヤ期のせいもあるけど、
頑なにごみ扱い…。
ハハはふたりに「だめ」って言葉をなるべく
言いたくないんだけど、
食べものをごみって思うなんて、
こりゃぜんぜんだめだ…。
形をわからなくすればにこにこ食べるけど、
ちゃんとわかって食べてほしいな。
維吹、このさやは、けっこう甘くて、
しゃきしゃきで、おいしいんだよ?
「やや!ない!(やだ!食べない!)」

珠季はお姉さんらしく言ってくれるよね、
「いぶき、食べられるんだよ、
 カラじゃないよ」って。
ふたりで維吹に一生懸命教えたけど、
この春は、維吹はずっと食べなかったねえ。
そしてさやは全部、珠季とハハで食べたねえ。

また得意の枝豆シーズンが到来するけど、
来年になったら、スナックえんどうのさや、
食べてくれるかなあ。

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