{ 私の子育て「娘と孫と私」 }2018.11.16

そうやって私たちは家族になっていった。

ひとつひとつの季節を重ね
行事ごとの成長を喜びたくさん笑って、
病気や怪我や、いっぱいの心配をして、
気持ちのやりとりが上手くいかない時期もあり、
それでも家族でいる事が一番の幸せなんだと。

こども達が小さい頃、忙しい彼は世界を飛び回っていた。
今で言う「ワンオペ育児」だ。
こどものことを相談したくても、
彼が帰ってくる頃には、なんだか解決していたりして。

子育ては、余裕がなくて。
自分の時間が欲しいと思った事もあって、
ずっと子育ては大変だと思っていた。

今、思い返せば、
それはあっという間だった。
子どもと密にいられる時間なんて、たかだか10年くらい。
ぎゅっとハグできる時期なんて、そんなにない。

小さな娘達をぎゅっとした感触は今でも覚えている。
もっと、ぎゅってしたかったなぁ。
もっと、子育て楽しみたかったなぁ。
なーんて、いまさら。

子育て中は、なんだかんだと時は過ぎていく。
入学式も、卒業式も、受験だ。やれ就職だ。
わちゃわちゃと過ぎていく。

いつも思う。
夫婦は、結婚していきなり夫婦になるわけじゃなく。
親は、子どもが産れたからといってすぐ親になるわけではなく。
たくさんのことをひとつひとつ乗り越えながら、
夫婦になり、親になっていく。

どれにも正解はないが、
ただ、わが家にはちっちゃなルールだけはあった。

姉妹仲良く。
夫婦仲良く。
このふたつだけ。

持って生れた気質もあいまってか、
まぁ。ののしりあうこともなく、乱闘もなく、
会えば、みんなで大笑いし楽しく食卓を囲んでいる。

ふたりで始まった生活が、
結局、またふたりになってしまったが、
家族がふえていき、時々訪れる賑やかな食卓はさらに賑やかだ。


笑って泣いて、怒ってすねて、
そうやって私たちは家族になっていった。

From kitchen。
食卓から家族をつくる。