{ 台所からの手紙 }2013.03.09

Vol.022 しゅわしゅわは苦手だけど


しゅわしゅわの飲みもの、維吹はけっこう飲みたがるね。
泡がふわ〜っとしていてきれいだからかな。
このごろ自己主張をしっかりするようになってきた維吹は、
これはわたしの!ぜったい飲む!!っていう気持ちで、
みんなが止めるのもきかずに飲もうとすることもあるよね。

そして、口にあたるしゅわしゅわにびっくりして、
泣きそうな顔になるの。結局飲めないよね。
チチとハハとお姉ちゃんは、そうなるのがわかってるから、
そんな維吹がかわいくてちょっと面白かったりもする。


おとなの飲みものだよって説明しているけど、
じつはハハも苦手なんだ。
飲むときけっこう苦しいし、ハハは小さいときから
「そういうのは歯が溶けるよ!」って言われてきたから、
苦手なままでおとなになったの。
べつに飲まなくてもいいものだからね。


維吹がおなかの中にいるとき、ハハはつわりで
何も飲めない、何も食べられない時期が続いたんだけど、
やっぱりだめだった、っていうことでもいいから、とにかく
いろんなもの、試してみるようにって、助産師さんたちに
言われたんだ。
栄養とお水を点滴していたけど、人間なんだから、
食べたり飲んだりするのが一番いいんだから、って。

ハハも食べるのが大好きだから、
食事ができないとなると、毎日楽しくないの。
それでがんばって、いろいろ挑戦したよ。

ほんとうに色んなものを口に入れてみては、
やっぱりだめだったんだけど、
もう最後の最後、
自分では買ったこともなかったしゅわしゅわを
ついに試してみたんだよ。
そうしたらなんと…、飲めたの。

つわりが収まる時期だったのかもしれないね。
でもきっかけがしゅわしゅわだったのは、ハハは自分でも
びっくりだった。
ごはんを一口食べられるようになったとき、
すっごく!!嬉しかったけど、そのときも
しゅわしゅわを一口飲んでからだったんだよ。


今はまた、しゅわしゅわは苦手。
ハハとしては、維吹が大きくなっても、
できるだけ飲んでほしくないんだけど、
「あのときは助かったけどね」ってちょっとだけ、思ってる。