{ 女性のからだとごはん }2019.07.22

女の子の卵子のお話|コラム:日比野 真里奈

あなたは「卵子」の事、どのくらい知っていますか?
自分の身体の中にある細胞ですが、目に見えるお肌の調子や体重よりも変化がわかりにくいですね。
この回では妊活に欠かせない「卵子の本質」をおさらいしていきましょう。

男性は何歳になっても新しい精子を作り出す事ができますが、女性は違います。
女性の卵子の数は、お母さんのお腹の中にいる胎児の時に一生分が作られ、
それ以降は新たに作られる事はありません。
その卵子を作るための細胞は、お母さんが妊娠初期に入る頃に消えてしまうそうです。
卵子の数は女の子の誕生時にはすでに1/3に減り、閉経を迎えるまでの期間にゼロに近づきます。


卵子はどのように成長する?


卵子の成熟や排卵には、ホルモンの影響が大きく関係しています。
脳からの指令が卵巣で女性ホルモンを分泌させ、子宮内膜へと届けられますが、
過度なストレスがあると脳からの指令がうまく伝わらず、無月経や生理不順を起こす原因にもなります。
私自身も若い頃、重要な試験のプレッシャーで生理が2週間遅れた事がありましたが、
今ではストレスをうまく処理出来ていなかったと理解できます。


なぜ卵子の老化は起きるの?


私たちの身体を作る60兆個の細胞の中には「ミトコンドリア」という器官があり、
食事でとった栄養をエネルギーに変えてくれます。
しかし、ミトコンドリアは年齢を重ねるごとにエネルギーを生み出せなくなり、
卵子の細胞分裂に影響を及ぼしたり、毎日の生活の中で受ける外的なストレス(農薬や排気ガス、たばこ、電磁波など)
は活性酸素という物質を生み出し、卵子のミトコンドリアを傷つけてしまいます。
卵子の老化は、身体の老化と同じく生きている限り避けられない事なのです。
しかし、規則正しい生活や食生活の改善、適度な運動などは卵巣へのダメージを抑えられる可能性があります。


卵子も一つの細胞


細胞を作る主な成分は水分、たんぱく質、リン脂質、コレステロールです。
コレステロールは主にたんぱく質と脂質からできています。
コレステロールや脂質と聞くとマイナスのイメージを持つ女性も多いかもしれませんが、
これらは妊活や女性らしい身体作りにおいて大切な役割を担っています。


コレステロールは妊娠に関わりの深い女性ホルモンの材料になります。
不足すると細胞膜がきちんと機能しなくなり、免疫力が低下する事もあります。
女性ホルモンが不足すると、月経不順や排卵にも影響が出るという事です。
コレステロールはお肉やお魚、卵に多く含まれています。
極度な食べ過ぎもよくありませんが、野菜ばかり、炭水化物ばかりではコレステロールを摂取する事が難しいため、
毎日意識してほしいと思います。