{ 食にまつわるお話 }2020.07.11

食品添加物は悪いもの? その3

食品添加物には消費者、メーカー・小売にそれぞれにメリットがあることをお伝えしてきました。安価で長持ちしておいしい加工食品を食べられる、というメリットを感じつつも、消費者としては、食品添加物は少し心配ですよね。

最も気になるのが、食品添加物を長期的に摂取していると体にどう影響するかという点です。しかし、その疑問に明確に答えられる人はいません。過去に影響があったものはすでに禁止されていて、今使われているのは危険ではないと判断されているからです。

では、野放図に食べていいかというとそうでもありません。直接の健康被害はなくとも、加工度の高い食品ばかりを食べているとなんとなく良くない、とは皆が思っているはず。その直感を信じて食品を選ぶ。そう意識するだけでも、少しずつ食卓が変わってきます。

食品添加物を日々の食事から排除するのは非現実的?


食品添加物を一切排除するのはとても大変。何もかもを一から手作りするなんてムリ。そんな方も多いと思いますが、そういう加工品を購入するという方法もあります。

食品添加物を不使用の加工食品のデメリットは、価格が高くなりがちなこと。原料価格がに応じてどうしても割高になってしまうのですが、そうなるとエンゲル係数がハネ上がり、毎日食べるにはちょっと。。。という方も多いでしょう。

そして、残念なことに、原料もきちんとしていて、天然のだしなどが使われているのですが、これがマイナスになることもあります。たんぱく加水分解物やアミノ酸のような、万人ウケするクッキリとしたうまみにはならないため、高いわりに味がイマイチ、とくにお子様が評判が悪かったりします。ではどうしたらいいのでしょう。

災害時や登山の時にとても便利なカップ麺ですが、日常的に食べるにはちょっとって感じです。食品添加物量の多さではカップ麺に並ぶものはありませんから、これを参考にしてみてもいいかもしれません。

100か0かではなく、できることから


加工食品を選ぶとき、裏側の一括表示を見ていますか? 一括表示は食品がどんなもので作られているか、ある程度わかる食品の履歴書のようなもの。2016年に改正された食品表示法の猶予期間が終わり、2020年の4月からは食品表示が変わっています。原料の原料や原産地も、条件付きですがわかるようになりましたから、まず一括表示を見てみましょう。

一括表示には、その食品における原料の重量順で原材料が並んでいます。新しい表示では、食品と食品添加物の間に、スラッシュを入れるか改行し、どこから食品添加物なのか、消費者にわかりやすくなっています。食品添加物が気になる方は、スラッシュか改行以降を見ればいいことになります。

わたしがおすすめするのは、スラッシュ(あるいは改行)以降の物質の数を見ることです。食品添加物の内容をいちいち覚えるのは大変。まずは使われている物質を見てざっくり判断してみましょう。加工度が高くなればなるほど食品添加物の数も増えていく傾向があります。毎回見ていると、なんとなくこの食品は避けたほうがいいかも、と思えるようになってきます。

食品添加物を完全に避けるのはとても大変。できることから少しずつ始めるといいと思います。

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コラム 手島 奈緒

株式会社大地(大地を守る会・現オイシックス・ラ・大地)で編集・広報・青果物仕入れなどを担当し、
おいしいものばかり食べていたせいかおいしいものが大好き。
2010年よりフリーランスライターとして農と食についての情報を発信中。

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