{ 女性のからだとごはん }2020.12.13

産後のママの身体はとっても大変!

妊娠後期の身体の痛みや不調から解放され、やっと会えた愛しい赤ちゃん。
でも、産後のお母さんの身体は目に見えない不調の連続です。
妊娠を継続する為に満たされていたホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)は、出産を終えるとゼロに近い状態になり更年期のような状態に。母親の身体が妊娠前の状態に戻るまでの約6~8週間を「産褥期」といい、この期間はしっかりと休養をとる必要があります。

妊娠によって大きく広がった子宮は容積が500~1000倍にもなり、悪露を伴いながら6~8週間かけて回復して行きます。子宮は筋肉で出来ていて、人間の筋肉で最も伸張性があり、ダメージに強い筋肉と言われています。女性の身体って本当にすごい。

 

眠い、だるいは当たり前?産後の休息は赤ちゃんの為

 
 毎日なんだかだるい、眠い、私怠けてる?と思う必要は全くありません。
無事に出産を終えた達成感で気分が高まり、身体の疲れが取れないまま育児をスタートしたものの、退院後は切れ目ない赤ちゃんのお世話で心身の疲労はピークに。地域の子育て支援事業など、事前に家事や育児をサポートしてくれる人を見つけておく事が重要です。2人目や3人目出産のママは上の子のお世話や食事の支度で買い物も容易ではなくなるので、ネットスーパーや宅配サービスをフル活用しましょう。


マタニティブルーズと産後うつの違い


最近の母子手帳には、お母さんの心の健康に関わるページが増えてきました。それだけ、産後のお母さんの健康が問題視されてきています。産後は思ったように睡眠がとれない中、赤ちゃんのお世話が始まります。
時には孤独を感じる事もありますよね。

涙もろい、イライラする、傷つきやすくなるなどのマタニティブルーズは産後3日以内に症状が現れ、数日~数週間で収まるのが特徴。産後のホルモン変化や慣れない育児の疲れで産後ママの6~8割が経験すると言われていますので、時間の経過と共に回復してくるものです。
ここで重要なのが、「産後うつ」を見逃してほしくないということ。
産後1カ月以降に現れ、最低2週間以上継続して症状が現れると言われています。赤ちゃんに何の感情も沸いてこない、ほとんど1日中気分が沈む、自分が母親失格だと思うなどの症状があれば、「自分がおかしいだけ?」と考えずすぐに医師や助産師、保健師へ相談して欲しいのです。家族も、お母さんの少しの気持ちの変化でも感じとってあげて下さい。

産後にしっかりと休んで心身をケアする事は自分の為だけではなく、これから元気に赤ちゃんのお世話に向き合う為=赤ちゃんの為にもなります。
「早期回復の為には焦りは禁物」です。のんびりとした気持ちで産褥期間を
過ごしましょう。
妊娠期に行けなかった乳がん検診や子宮がん検診も忘れずに受診しましょう。

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日比野 真里奈

管理栄養士
健康運動指導士
妊産婦食アドバイザー
乳幼児食指導士

大量給食施設にて現場管理や管理栄養士業務
高齢者福祉施設で介護予防事業や入所者様の栄養アセスメント業務
病院にて栄養指導(主に生活習慣病や腎臓病、透析など)を経て
現在はフリーランスとして
奈良「ぱーぷるママ」アプリにて幼児食コラム掲載中
「ワタコレ」妊活イベントにて個別妊活食相談実施
mamanokoサイトにて商品アドバイザー
奈良市育児サークルにて離乳食と産後ママの健康講座開催